若手行員、MDSと戦う日記

MDS(骨髄異形成症候群)と診断された25歳男が、復活するまでの闘病日記

若手行員、MDSと戦う日記

大学4年生でMDSと診断された、都市銀行マン復帰へのストーリー

Day46 MDS(骨髄異形成症候群)の予後

予後って皆さん聞いたことありますか?

 

多分、医療関係者か身近な方が重篤な病気に罹患したとかじゃないと聞いたことすらないかと思います。

 

大まかにいえば、”その病気に関する今後の見通し”です。

 

その中には、生存率、余命、治療の効果、進行具合、これから良くなるのか悪くなるのかなど様々な意味があるので、医者によってなにを意図してるのか変わってきますが。

 

 

今後、退院した後もずっと向き合っていかなければいけないことですので、今日はそれらについて書きます。

 

 

 

多方面から、

「JUMBOがブログをマイルドに書くからそんな大変な病気とは思わんかったわ笑」

 

と言われそれはまずいと、退院を目前にした今、しっかり触れておきます。

 

私自身、大阪時代から引っ越しのたびに何度も病院を変え、その毎にこの話をされるのですが、毎度毎度キチぃ・・・・ってなっていました。

 

 

なにから話せばええんやって感じですが、各病院の先生達が口を揃えて言っていたのは、

 

  • 移植を行った場合の5年生存率は、恐らく50~60%。
  • 全体の1~2割は移植の入院中もしくは移植後一年以内に亡くなる。
  • 退院後も再発の可能性が相応にあり、その際の治療は初回よりも困難になる。
  • 入院中、退院後すぐは免疫抑制剤を服用しているため、カビ・ホコリ・微生物ですら感染源となり、感染症重篤化すれば手が付けられない。

 

こんなことを言われるんです。

お医者さんが言葉を選びながら話してくれるのをひしひしと感じていました。

 

 

私のこの病気では、「完治」という表現を使いません。

なぜなら、上記のように再発のリスクがゼロになることは無く、もう一生安心ですなんて言いきれないから。

 

その代わりとして、(主に血液がんで)5年間再発しなかった場合に「寛解」という表現を使います。

 

 

下のグラフで(端っこ切れてますが。。)確認できるように、5年(60ヵ月)経過時には生存率がほぼ横ばいになっており、その後も大きく下がることはありません。

 

ちなみに私に対応するのは、左図病初期移植のHLA一座不一致血縁のグラフです。

ばっちり医者の言う通りのポジションとっています。

 

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                  移植後生存率

  ※大阪市立大学血液内科の資料から引用。

 

なのでやはり、5年生きられるかというのが大きな分かれ道になるかと思われます。

 

 

高齢者じゃなくて若いから云々、という話をよくされるのですが、それも移植時ほど強みになってこなくなります。

 

確かに移植の際は仮に60歳と20歳で同じ症状・苦痛があったとすれば、間違いなく若者の方が疲弊せずに済み体力の戻りも良いでしょうが、ここからはドナーとの相性、生活環境との依存が大きくなってきますので、一概に若いから良いと言い切れない。

 

 

私の担当看護師がたまたま私の同期でよく雑談をするんですが、その中で私が冗談交じりに若いからすぐ回復して当然やろ的な発言をしたときに、

 

「私は働いてからまだ1年半しか経っておらず、同年代の患者さんを5,6名しか見ていないが、4名は帰らぬ人になってしまった。脅かすつもりはありませんが、全く当然ではないです。」

 

と仰っていました。さすがにビビった。これ公表しちゃいかん気がするけれども。

 

 

と、いうことで、目指す道はこの50~60%にカウントされる且つ再発しないってことです。

 

 

少し重たい内容でした。以上。